投稿日:2007-09-15 Sat

我々ヴァイオリン製作者、ヴァイオリン以外の楽器製作者、そして日本画家など多くの技術者・職人にとって粒ニカワ(パール膠)は無くてはならないものです。
上写真の赤丸のニカワがそれですが、透明度が高いことがわかると思います。純度が高く、腐りにくいのです。これは湿度の高い日本においてはベストとも言えるニカワです。
私は10年以上前に上野の日本画画材店にて、このニカワをまとめ買いしていたので、普段このニカワを購入することは考えたこともありませんでした。しかし最近、私の在庫も少なくなってきたので「そろそろまた買いに行かなくては・・」と考えていたところでした。
そんな時、同業者から「粒ニカワはもう手に入らない」という情報を得たのです。調べて初めて知ったことですが、なんとこのニカワを製造できる会社は日本に、いや世界にただ一社しかなかったのです。そしてその会社が廃業(倒産)してしまったらしいのです。
詳しいことは「パール膠 廃業」で調べるとたくさんの情報があります。
他の種類のニカワでも、ヴァイオリンを作ることは可能です。しかしこれまでの我々のノウハウが台無しになってしまうのです。また、他のニカワが日本の気候に理想的な意味で耐えうるのか・・・?。ベストなヴァイオリン製作が可能なのか・・?こればかりは何十年も経たなくてはわかりません。
国は***銀行や〜〜〜証券とかの大企業ばかりに援助したりしないで、「本当の技術のある会社(日本の財産です)」にも目を向けて欲しいです。
さて問題なのはこれからどうするか・・・とりあえず私の工房の粒ニカワの在庫はあるので当分の間は大丈夫なのですが、今までよりも節約して使わなければなりません。
今までならばニカワの状態が悪くなったらすぐに捨てて、新しいニカワを溶いていました。しかしこれからは溶いたニカワを傷めないように、ミニ冷蔵庫(保冷庫)を購入して、溶いたニカワは使用後にすぐに冷蔵することにしました。
社会の高度化によって技術が失われていくのは本当に残念ですね。安価な製品が大型ショッピングセンターでどんどん売れる昨今。職人の世界はどんどん小さくなっていますね。古き良きものというような懐古主義はあまり好きではありませんが、確かな技術で心をこめて作られたものはやっぱり良いですよね。ニカワは直接目に触れるものではないですが、これを使用する人にとっては大切なものなのですね。そのニカワ(パール膠)がなくなるとは。私もなんか寂しくなりました。
2007-09-17 月 21:40:10 |
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風の又三郎
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高度な技術は、意外なほど小さな会社が持っていたりします。名前は表には出しませんが、大企業もそのような小さな企業の技術力を借りて(または買って)成り立っています。
大企業よりも中小企業の方が凄いと言っているわけではありませんが、劣っていないことだけは言い切れます。
高度な技術は地道に継承されるものなので、絶たれてしまうと「絶滅」してしまいます。
この先、このニカワ会社のような日本の貴重な財産が、皆に知られずに消えていくのか・・・。消えてから気づいて、惜しんでも、その時にはどうしようもないのです。
大企業よりも中小企業の方が凄いと言っているわけではありませんが、劣っていないことだけは言い切れます。
高度な技術は地道に継承されるものなので、絶たれてしまうと「絶滅」してしまいます。
この先、このニカワ会社のような日本の貴重な財産が、皆に知られずに消えていくのか・・・。消えてから気づいて、惜しんでも、その時にはどうしようもないのです。
2007-09-18 火 00:29:56 |
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佐々木
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